事業成果物名 |
宮本瑛講師による第7回勉強会メモ公開2017-2c「金融包摂を妨げるde-risking-厳格なAML/CFT規制の意図せざる帰結-」
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団体名 |
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事業成果物概要 |
去る3月4日、金融包摂の重要性を啓蒙するために活動している社会デザイン学会ファイナンシャル・インクルージョン研究会は、当研究会会員であずさ監査法人金融アドバイザリー部所属の宮本瑛氏に講師を依頼して第7回目(2016年度講演会を含め第3回目)の勉強会を開催。
講師からは、以下の趣旨に沿った説明があり、コメンテーターの辻研究会顧問や出席者との間で活発なやりとりがあった。 ◆金融包摂とAML/CFT(マネー・ロンダリング防止とテロ資金供与対策)は、別々の政策上の課題であるが、開発途上国の金融規制においては、相互補完的に働くことが期待されていた。しかし、現在のところ、後者の規制強化による銀行のde-riskingが、金融包摂の後退という想定されることのなかった事態を引き起こしつつある。 ◆de-riskingとは、FATF(金融活動作業部会)という政府間機関が提唱するリスクベース・アプローチに従って、リスクを管理するのではなく回避するために、顧客や一部の顧客類型とのビジネス上の関係を金融機関が切断ないし制約する現象であり、世界的に懸念されている。 ◆de-riskingにより主に、コルレスバンキング、送金業者ならびにNPOが影響を受けており、金融包摂の拡大とAML/CFT措置の強化という異なる政策上の目的を両立すべく、市場ベースにもとづく解決が模索されている。 |
助成機関 |
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事業成果物種類 |
講演録
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事業成果物 |