事業成果物名

2018年度渚の交番準備事業 助成事業完了報告書

団体名

事業成果物概要

1.事業内容
1-1.海に囲まれた豊北魅力再発見の場を創設運営
a.海岸清掃・マリンスポーツ講習(1回)
(1)日時:2018年6月24日
(2)場所:ホテル西長門リゾート前・橋・島戸各ビーチ
(3)参加者:236名
(4)内容:海岸清掃・マリンスポーツ・漁業体験・魚介類収穫及び試食
b.海岸清掃・イベント開催(3回)
(1)日時:①2018年8月11日、②2018年10月7日、③2019年1月20日
(2)場所:①、②橋前、③角島コバルトブルー 各ビーチ
(3)参加者:①56名、②14名、③7名
(4)内容:海岸清掃・マリンスポーツ等イベントを実施
c.海で働く体験教室(10回)
(1)日時:①2018年4月(2回)、②2018年5月(1回)、③2018年6月(1回)、④2018年7月(1回)、⑤2018年8月(1回)、⑥2018年10月(3回)、⑦2018年11月(1回)
(2)場所:ホテル西長門リゾート
(3)参加者:①9名、②18名、③18名、④8名、⑤4名、⑥11名、⑦3名 計:71名
(4)内容:漁協と連携して、漁船漁業体験(ウニ獲り・釣り)、マリンスポーツ体験
d.未使用資源で新郷土料理開発(5回)
(1)日時:①2018年4月11日、②2018年5月3日~5月6日、③2019年2月17日、④2019年3月22日、⑤2019年3月24日
(2)場所:①ホテル西長門リゾート、②ホワイトビーチ島戸駐車場、③④⑤渚の交番島戸
(3)参加者:①5名、②延200名、③20名、④12名、⑤31名
(4)内容:ムラサキウニを使用した”うにく丼”試作・開発・販売、イカ墨カレーとジビエシチュー丼試食及びアンケート調査実施、猪肉を使用した瓦そばの試食、猪肉で串焼き・シシカバブ・シチューとイカ墨カレーの試食及び意見交換会
1-2.海の安全監視
(1)日時:2018年4月~2019年3月 ※海水浴シーズン:62日、各水辺の体験:50日
(2)場所:角島大橋周辺海域
1-3.水産資源の保護活動
(1)日時:通年。ムラサキウニ駆除活動(17回)
(2)場所:ホテル西長門リゾート前の磯
1-4.広域交流会の運営
(1)日時:通年(3回)
1-5.渚の交番の管理・運営
(1)日時:2018年7月8日~2019年3月31日 延べ243日稼働

2.1項事業内容詳細に関しては別紙報告書(別資料1)に記載します。
3.契約時事業目標の達成状況に関して
<助成契約書記載の目標>
3-1.海に囲まれた豊北地区の魅力を再発見できる場の創設・運営
a.海岸清掃及びマリンスポーツ講習等(回数:1回、参加者:120名)
・海岸清掃とマリンスポーツ講習を交えたイベント”シーバードデイマリンフェスタ2018in豊北”は目標値の2倍を超える参加者と、多種多様な水辺の愛好家の支えにより、安心・安全に大盛況で開催することが出来た。
b.ビーチクリーン及びイベント開催(回数:3回、参加者:45名)
・イベント参加者の意識向上もあり、企画の中に海岸清掃を交える要望が出るなど多様な水辺の愛好家を巻き込めつつあり、その効果もあり、独自で海岸清掃を企画する団体も出始めた。
c.海で働くこと(ウニ獲り・釣り)の魅力を感じてもらえる体験教室(回数:10回、参加者:45名)
実施回数は目標を下回ったが参加人数は大きく上回る事が出来た。主に海が好きで漁業体験に興味を持った子どもたちや若者が参加したが、皆さんにとって初めての経験であったことに加えて自ら釣った魚や獲ったウニを食べることでさらに海の魅力を感じ取ってもらうことができたと思う。また、参加者の中に相対的貧困下にある子供や障害のある方たちの存在があったのは、私達も、この取り組みに対してより一層のやりがいを感じた。
d.未使用資源による新たな郷土料理開発。(回数5回、参加者:45名)
・回数の割に参加者人数が大きく上回ることができたのは、渚の交番島戸には衛生許可を満たしたキッチンがあることが理由としてあげられる他、2018年4月に試行錯誤を繰り返した後にG.W.に販売したムラサキウニによる“うにく丼”が好評だったことがあげられる。海から離れたところでも「渚の交番 島戸」は行政機関とは異なったハブ機能を有する柔軟な施設として活躍することができた。その例としてジビエの利活用についても多様な人々を招き試作や試食を繰り返すことができたことのうち郷土食である瓦そばに牛肉の代わりに猪の肉を使用したものを地元の高校生と一緒に試食したことなどがあげられる。一つの結果として2019年のG.W.にそのうちのいくつかを「渚の交番 島戸」で販売営業に挑戦することができるようになったことは大きな成果だと思っている。
2.海の安全監視(回数100回)
・数:100回
目標の年間監視回数を少し上回ることが出来たのは、夏の62日間に加え体験型観光事業の終了後に水上オートバイによるパトロールを導入した事が大きい。また、パトロール以外にも漁業従事者と水上オートバイ愛好家との住み分けをするための赤旗を設置(別資料2-1)することで境界を明確にし、海水浴連絡協議会(別資料2-2)において各海水浴場の管理者に対して水上オートバイの進入禁止区域に関する情報共有と注意喚起の徹底を行い、8月5日には海上保安庁と協働で水上オートバイの安全運転やマナーの啓発を行い、その成果もあってかこの夏は大きな事故やトラブル等がなかった。
3.水産資源の保護活動(年間20回)
・目標回数には達しなかったものの、駆除したウニの量は昨年を上回った気がしている。漁業従事者からは以前よりアワビが増えたように感じると聞いているし、実際に海水浴でウニに刺される被害も減少している。また、2019年3月24日に本年度最後のムラサキウニの駆除を行った際には、水中でその数が減っているのを感じたので着実に成果が出てきているのを感じている。。
4.広域高仲介の運営(年間2回)
・豊北町を盛り上げる為の具体的な広域交流会として(仮)リソースネット豊北という団体を立ち上げることとした。組織のメンバーに行政・商工会青年部豊北町支部・IT関連事業者(神戸在住・豊北町出身)らを交えて2019年3月10日に廃校になった神田小学校やジビエの利活用について協議した。2019年度の動きとして、”らぽっぽなめがたファーマーズビレッジ(廃校を利活用して成功)”を先進地として視察に行った他、メンバーをジビエ試食会にも招いて意見交換を行った。3回の協議が行われ規約を策定するなどして3月28日に正式な任意団体リソースネット下関・豊北として設立された。この組織では、豊北町での活動の他豊北町のジビエを用いて、あるかぽーと(関門エリアの本土側の開発計画)をグランピングにより盛り上げることなどが協議されることになり、まさに広域交流の名に相応しい組織として運営することとなった。
5.渚の交番の管理運営
・2018年7月8日~2019年3月31日の期間267日中243日を渚の交番に常駐し管理・運営業務を実施した。渚の交番島戸は周辺地域の皆様を始めたくさんの方々に見守られながら、2018年7月8日に無事オープンすることができました。オープンより9月2日までの55日間、毎日朝9:00より17:30まで開館し、この地域の海水浴や多様な水辺の愛好家たちの安心・安全を守るための拠点として活躍しました。9月から10月には島戸地区の空き家をゲストハウスとして利活用する「島戸ゲストハウスプロジェクト」の準備会議が行われ、11月~12月末はプロジェクトを成功させるための作戦会議が行われました。
「島戸ゲストタウンプロジェクト」はガバメントクラウドファンディングによる”ふるさと納税”を活用した資金集めでメディアにも出る機会が多く、反響がとても大きかったのを感じました。その成果として2019年1月~3月の間に島戸に空き家・空き地を所有している方々からの連絡が5件、移住して島戸に住むことを希望する家族が2世帯あり、引き続きそれぞれを地域の活性化を踏まえてコーディネートしていきます。また、空き家や空き地を相続・譲渡・売買する際に伴う専門的部分を速やかに且つ、それに関連する方々の負担を軽減するための組織(一社)空地・空家ゼロネットワークとの連携を深め、需要と供給に迅速に対応する仕組みを構築しました。その他、2019年2月上旬から3月末にかけては未利用資源のイカ墨・ジビエを活用した新メニュー開発に取り組みつつ、新たな任意団体「リソースネット下関・豊北」の設立協議会を開催しました。
3月28日の設立総会を経て誕生した「リソースネット下関・豊北」は豊北町だけに留まらず、グランピングをテーマに豊北町のジビエを活用した関門エリアのにぎわいに尽力していきます。なお、これらの会議において、遠距離とのやり取りは全てビデオ会議により対応しており、渚の交番島戸はオープン以来9ヶ月という短い期間ではあるものの、豊北町の地域課題解決のハブ機能を十分に発揮してまいりました。
【目標の達成状況】
1.海に囲まれた豊北魅力再発見の場を創設・運営
1-a.海岸清掃マリンスポーツ講習の達成状況:196%
1-b.ビーチクリーン・イベント開催の達成状況:171%
1-c.海で働く体験教室の達成状況:142%
1-d.未使用資源による新たな郷土料理の開発の達成状況:595%
2.海の監視の達成状況:112%
3.水産資源の保護活動達成状況:85%
4.広域交流会の運営の達成状況:100%
5.渚の交番の管理運営の達成状況:稼働率91%

4.事業実施によって得られた成果
上記1~5の活動の他「島戸ゲストタウンプロジェクト」のような活動をPRしていくうちに、相対的貧困や登校拒否児童を支援している団体より豊北町の美しい海の魅力を子供たちにも体験させたいという要望が来ました。「渚の交番島戸」は生まれて初めて海に入った子供たちを始め、すべての子供たちが笑顔になって帰っていく体験を提供する場として少しずつ認知されつつあります。

5.成功したこととその要因
オープン以来9ヶ月という短い期間にも関わらず、このような成果を得られた要因は、これまで出席したDMOやソーシャルビジネス関連のフォーラム・セミナーを始め、御協賛をいただいた企業様や海岸清掃や相対的貧困に関して協働してきた大学・地元の高校及びNPO・有志団体との関わりで生じたすべての人たちとの交流を大切にした結果、立場の異なる組織がそれぞれ強みを出し合い、共通の目的の達成や課題解決に向けて協力し合う仕組みができつつあるためだと考えている。

6.失敗したこととその要因
空家や廃船の利活用は思った以上に費用が掛かった。そのため、空き家の解体作業は、メンバー自らが手として動く結果となり、ゲストハウスのオープンが約1ヶ月遅れることとなった。また、廃船については安く譲ってもらったにもかかわらず、高い廃棄費用を払って処分することになりそうです。

7.活動を通じて明らかになった新たな課題と対応案
【課題】
・常勤者が少人数のため、勤務時間が長く、休暇を取ることができず、疲弊している。
【対応案】
・新たに外部団体と連携することによる負担軽減


助成機関

事業成果物種類

報告書

事業成果物

事業成果物名

2018年度渚の交番ソフト事業 活動報告書

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事業成果物名

渚の交番準備事業(山口・下関)

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