事業成果物名 |
2020年度_JSMEA_貨物温度の状態監視に関する技術開発成果報告書
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団体名 |
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事業成果物概要 |
1.事業名
貨物温度の状態監視に関する技術開発 2.目的 石炭運搬船においては、船倉内石炭の発火防止のため、国際海上固体ばら積み貨物コード(IMSBCコード)の規定により、航海中、毎日、暴露甲板で船員が棒状温度計を用いて石炭の温度計測を実施している。 現状では、棒状温度計による計測点1点のみの計測であり、かつ、船員が目視計測して手書きしていることから、計測精度が低い上に船員の業務負担も大きく、特に時化の際には命の危険を伴う作業となっている。 このため、舶用多点測温ケーブル及び舶用ハンディーロガーを開発して、貨物温度の監視計測を自動化し、計測精度の向上、乗組員の労力低減、危険な作業の廃止、等を図ることを目的とする。 3.事業内容 本事業は、2020年度と2021年度の2年計画で行うもので、1年目の2020年度は以下を実施した。 1)舶用自動温度計測器の詳細調査 実船実験予定の石炭運搬船の訪船調査は、コロナ環境下のため訪船することが叶わなかった。その代わり、造船所で建造中の石炭運搬船の調査に切り替え、棒状温度計測管と蓋の寸法調査並びに、舶用自動温度計測器(以下「計測器」という。計測器は、舶用ハンディーロガー、舶用多点測温ケーブルから構成される。)等への要求事項の詳細調査を行った。 2)計測器の舶用化設計 前項の詳細調査に基づき、それぞれの構成機器の設計を行った。 (1)舶用多点測温ケーブルの設計 主機関、補機関、プロペラなどの機器の振動加振力に耐えられるとともに、時化時の衝撃力による温度計測管との衝突に耐えられる構造の設計を行った。 (2)舶用ハンディーロガーの設計 乗組員が、波浪で揺れる暴露甲板で容易に多点測温ケーブルと接続可能で、軍手着用でもしっかり掴んで操作できるサイズであると共に、押し釦のサイズや配置など人間工学的な観点を考慮した形状で、耐久性に優れ、本質安全防爆構造の舶用ハンディーロガーの設計を行った。 3)計測器の試作と舶用多点測温ケーブルの試験 前項の舶用多点測温ケーブルの設計並びに、舶用ハンディーロガーの設計を基に、計測器を試作した。 試作した舶用多点測温ケーブルは、NKの鋼船規則(船用材料・機器等の承認及び認定要領第7編1章1.3)の環境試験に準じ、試験を実施し全試験項目がクリアできることを確認した。 4)報告書作成 実施内容を取りまとめた報告書を作成した。 |
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助成機関 |
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事業成果物種類 |
報告書
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事業成果物 |
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