事業成果物名 |
2020年度_JSMEA_配電システムのIoT化による状態監視及び予防保全アプリケーションの技術開発成果報告書
|
||||||||
団体名 |
|||||||||
事業成果物概要 |
1.事業名
配電システムのIoT化による状態監視及び予防保全アプリケーションの技術開発 2.目的 船舶の安全性を向上させる上で配電系統の状態監視は重要であるが、現在の配電系統の監視では、最低限の警報監視しか実施していない場合が多く、無人運航船の実現を想定した常時監視システムの構築は困難である。 そこで本開発では、IoTを活用し配電系統の各制御機器の情報を収集し、これらの情報から配電システム全体の状態監視が可能なアプリケーションの開発を行う。 また、配電系統のトラブルは突発的に顕在化するケースがあり、現状の船陸通信の通信間隔や通信時間では、これを事前に陸上で察知することは難しい。このため、機械学習技術、シミュレーション技術の応用により、陸上で船内の配電システムの状態を推測する予防保全アプリケーションを開発する。 3.事業内容 本事業は、2020年度と2021年度の2年計画で行うもので、1年目の2020年度は以下を実施した。 1)配電システムの制御データの調査 現在の出力データ、内部制御データ、シーケンス状態等を調査し、必要なデータをリストアップした。この際、船上サーバー標準規格に照らし合わせ、機器の状態診断、予兆検知に必要な項目を選定した。また、船舶によって異なるデータ項目名を船上サーバー標準規格と容易に紐付け、データ分析ができるような設計を行った。 2)データ出力ソフトウェアの設計 リストアップしたデータが、船上サーバー標準規格に準拠した汎用的なデータ出力となるように、制御機器及び通信機器内のソフトウェアの設計を行った。 3)データ出力ソフトウェアの開発 設計したソフトウェアを開発した。 4)データ収集(実船搭載) 実船に搭載されている制御機器及び通信機器に開発したソフトウェアを試験搭載し、データ取得ができるか実証を行った。なお、新型コロナウイルスの影響により試験搭載の時期が予定より若干遅れたが、事業期間延長の承諾を得たため、実船に試験搭載することができた。 5)状態監視アプリケーションの設計・開発 アフターサービス員等からトラブル対応時の各種データの利用実態や、実務上に資するデータの表示方法等のヒアリングを行い、状態監視及びトラブル対応業務に資する計算処理や表示を行うアプリケーションの設計、開発を行った。 6)データ収集・状態監視による効率化の検証 現状の一般的な作業工程及び工数を関係者からのヒアリングにより作成し、船上サーバー標準規格に準拠したデータ出力により、どの程度工数が削減できるか検証した。また、アフターサービス部門及び顧客側のトラブル対応に要する作業工程と工数を把握し、状態監視アプリケーションを活用することで、削減できる工程と工数を検証した結果、補修作業工数を約75%削減できるスキームを確立することができた。 7)報告書作成 実施内容を取りまとめた報告書を作成した。 |
||||||||
助成機関 |
|||||||||
事業成果物種類 |
報告書
|
||||||||
事業成果物 |
|