【はしがき】
本報告書は、日本財団の2006 年度助成事業「船舶関係諸基準に関する調査研究」の一環として、復原性プロジェクト（SPL）において実施した「復原性に係る基準に関する調査研究」の成果をとりまとめたものである。
なお、本調査研究は、2004 年度、2005 年度に引き続き、本プロジェクトにおいて実施したものである。
本プロジェクトではIMO（国際海事機関）/ SLF（復原性・満載喫水線・漁船安全小委員会）での審議に関する検討として復原性に係る基準に関する調査研究を実施した。これらのうち、損傷時及び非損傷時復原性基準の国内規則取り入れに係る技術的検討を詳細に実施するために「復原性国内対応ワーキング・グループ（SPL WG）」を設置し対応した。

【目 次】
1. はじめに（調査研究の背景・目的
1.1 背景及び目的
1.2 調査研究の内容
2. IMO での審議状況
2.1 非損傷時復原性コレスポンデンスグループ非公式中間会合（東京）の報告
2.2 IMO 第49 回復原性・満載喫水線・漁船安全小委員会（SLF49）の報告
2.3 IMO 第82 回海上安全委員会（MSC82）の報告
2.4 抄録3. プロジェクトの活動状況
4. 復原性に係る基準に関する調査研究
4.1 パラメトリック横揺れ（コンテナ船とPCC についての実験と計算の比較）
4.1.1 はじめに
4.1.2 PCCとパラメトリック横揺れ
4.1.3 復原力についてのPCC とコンテナ船の比較
4.1.4 ポストパナマックスコンテナ船のパラメトリック横揺れの実験と計算の比較
4.1.5 PCC の規則波中パラメトリック横揺れの実験と計算の比較
4.1.6 PCC の不規則波中パラメトリック横揺れの実験と計算の比較
4.1.7 まとめ
4.2 パラメトリック横揺れ（コンテナ船の復原力特性変動と数値シミュレーション
4.2.1 はじめに
4.2.2 実験条件
4.2.3 実験結果
4.2.4 数値シミュレーション
4.2.5 計算結果
4.2.6 まとめ
4.3 横波中パラメトリック横揺れの実験と横揺れ減衰力推定法の改良
4.3.1 はじめに
4.3.2 横波中のパラメトリック横揺れに及ぼす横揺れ減衰力の影響
4.3.3 特殊船型の横揺れ減衰力の推定法
4.3.4 まとめ
4.4. デッドシップ状態の復原性（代表船の安全レベルの試計算とPCC についての模型実験）
4.4.1 はじめに
4.4.2 長期の転覆確率の計算法
4.4.3 対象船と波浪統計
4.4.4 計算結果と考察
4.4.5 PCCの横波中特性についての模型実験
4.4.6 まとめ
4.5. デッドシップ状態の復原性（風と波の相関の影響）
4.5.1 はじめに
4.5.2 波高－波周期－風速の3 相関統計
4.5.3 長期転覆確率
4.5.4 転覆確率の計算
4.5.5 まとめ
4.6. ブローチング
4.6.1 はじめに
4.6.2 不規則波中のブローチング推定のための数学モデル
4.6.3 対象船と計算条件
4.6.4 実船実験との比較
4.6.5 数値実験によるブローチング確率の概略推定
4.6.6 ブローチング発生確率の推定理論
4.6.7 まとめ
4.7 LL条約第27規則（決定論）の損傷時復原性基準に係る安全性評価
4.7.1 はじめに
4.7.2 減少B 型乾舷を適用する船舶の実態
4.7.3 試計算
4.7.4 まとめ
5. SOLAS 条約損傷時復原性基準及びIS コードの国内規則への取り込みに係る検討
5.1 はじめに
5.2 SOLAS 条約損傷時復原性基準の国内取り入れ
5.2.1 現行の損傷時復原性に関する規則
5.2.2 新損傷時復原性の内航船への適用について
5.2.3 適用方針案
5.2.4 内航船への適用にあたっての今後の検討事項
5.3 IS コードの国内取り入れ
5.3.1 新IS コード強制要件（Part-A）の技術的背景
5.3.2 新IS コードのPart-A に係る船舶復原性規則（国内規則）の適用状況
5.3.3 内航船に対する新IS コードの試計算
5.3.4 適用方針案
6. おわりに
6.1 調査研究結果（まとめ）
6.2 総評

【添付資料】
1. SLF 49/5/5: REVISION OF THE INTACT STABILITY CODE Proposal of methodology of direct assessment for stability under dead ship condition
2. SLF 49/5/6: REVISION OF THE INTACT STABILITY CODE A methodology of direct assessment for capsizing due to broaching
3. SLF 49/5/7: REVISION OF THE INTACT STABILITY CODE Remarks of numerical modeling for parametric rolling
4. SLF 49/5/7/Corr.1: REVISION OF THE INTACT STABILITY CODE Remarks of numerical modelling for parametric rolling Corrigenda
5. SLF 49/7/1: HARMONIZATION OF DAMAGE STABILITY PROVISIONS IN OTHER IMO INSTRUMENTSA verification of the safety level requirement for damage stability in the 1988 LL Protocol
6. SLF 49/INF.6: REVISION OF THE INTACT STABILITY CODE Large parametric rolling of a large passenger ship in dead ship condition
7. MSC 82/3/22: CONSIDERATION AND ADOPTION OF AMENDMENTS TO MANDATORY
INSTRUMENTS Comments on amendments to the SOLAS Convention related to passenger ship safety

報告書