本法人設立の基盤となるボランティアグループ・パリアンは、2001年に設立され15年間活動を続けてきました。在宅での質の高いホスピス緩和ケアを地域に広めるため、主に医療職や福祉職とチームを組んで活動してきました。発足当時は我が国に在宅ホスピスボランティアの手本もなく、手探りで活動を発展させてきました。当初はホスピスケアチームの一員として、訪問やグリーフケアの活動を医療者とともに行ってきました。
15年間の活動を通して、専門職の目が届かないところに配慮することができ、専門職ではできない患者さんのニーズに応え、がん患者さんの家での療養生活を支えてきました。また、地域の人を対象に行ってきた在宅ホスピスボランティア入門講座は25回におよび、受講者は述べ250人余りとなりました。この講座のために、勇美記念財団より助成を受けて作成したテキストは、勇美記念財団のホームページ上でも公開されており、他県でも、在宅ホスピスボランティアを育成する際、活用いただいています。入門講座受講者全員がボランティアに登録してボランティア活動をするわけではありませんが、この講座を通じて、在宅でのホスピス緩和ケアとは何か、家で最期のときを過ごすとはどういうことなのかを学び、自分自身のあるいは家族の病や死について真剣に考える機会になったと思っています。この講座はボランティアを育てるだけではなく、地域へ在宅ホスピス緩和ケアのPR（public relations）をする一助となりました。
がん患者と家族のための語り合い“がんサロン”も運営してきました。最初は医療法人社団パリアンの患者さんが主でしたが、近隣の都立病院、がん専門病院、地域の病院などにPRして、地域のがん患者さんや家族も出席するようになり地域へ拡がっていきました。墨田区主催の“がんサロンSAKURA”もこのがんサロンの経験を生かしお手伝いをしてきました。また、在宅ホスピスケアに関する講演会を主催しており、地域での啓発につながっていると考えています。
2021年7月に山梨県北杜市に事務所を移転して以降は、北杜市でのボランティア養成や講演会開催等の活動をしています。

１．在宅ホスピスボランティア養成講座の開催…一般市民が死にゆく人の日々の暮らしを豊かにするための支援が行えるホスピスボランティアとして活動するために、一定以上の知識と実践能力が必要となることから入門研修を実施している。また、ホスピスボランティアとしての能力を維持・向上するためのステップアップ講座も行っている。
２．がんサロンの運営…がん患者とその家族・遺族の語らいの場（がんサロン)の運営
３．遺族ケア活動…がん患者の遺族ケアの啓発活動（グリーフケア、勉強会の開催）
４．手作りボランティア…患者への介護用品・季節のプレゼント等の製作
５．聞き書きボランティア…患者の語りをその人の「話し言葉」で書いて活字にして後世に残すための聞き書き活動
６．在宅ホスピスケアに関する啓発事業…在宅ホスピスケアに関する講演会や勉強会の開催
７．患者宅への訪問（生活支援、話し相手など）

2021年7月に東京都から山梨県北杜市に移転したことで、北杜市に在宅ホスピスケアの考えや在宅ホスピスボランティアの活動が根付くような活動を続けてまいります。

実績なし

有

0名

0名

0名

 

 

NPO法人在宅ホスピスボランティアきぼうご案内