１．事業名
　複合材料による高効率低コスト型プロペラの技術開発

２．目的
　本事業は、軽量、高強度、耐摩耗性、耐腐食性等に優れ、多くの分野に採用され安価になりつつある複合材料である繊維強化プラスチックを舶用プロペラに利用することで、高効率化および低コスト化をはかることを目的としたものである。
　高効率化については、複合材料が従来の金属材料より疲労強度が高いことからプロペラを薄肉化することで可能であり、また、低コスト化については薄肉化等による材料使用量の低減及び金属材料に比べて低温で成形が可能であること等から製造費用の削減が期待できるものである。

３．事業内容
　本事業は、平成２１年度～２３年度の３年で行うもので、最終年度の平成２３年度は以下を実施する。

１）複合材料における構造解析手法の確立および流体解析との連成計算
　引き続き実施し、実船試験用のプロペラについて解析を行い、複合材料プロペラの設計を行う。
　なお、実船試験終了後、試験結果と推定性能との比較を行い、構造－流体連成計算を確立する。

２）複合材料プロペラの実船試験
　小型船（19G/T以下）にて、実船試験を行うこととする。
　平成22年度の実船試験を参照しつつ、さらに高性能の複合材料プロペラの製作を行う。23年度における実船試験において、比較用の金属材料プロペラについては、22年度に製作したものを使用する。
　実船試験では、船速、吸収馬力、スラスト、振動等を計測し、両者プロペラの材質による違いを比較・検討する。また、運転後のプロペラの外観および内部損傷を観察する。

３）報告書作成
　開発成果に関する報告書を作成する。

報告書

事業成果物名	2011年度　複合材料による高効率低コスト型プロペラの技術開発成果報告書
ファイル	形式：PDF　容量：7MB