事業成果物名 |
2023年度_JSMEA_内航船等の操船者の負荷低減を実現する普及型夜間画像認識システムの技術開発成果報告書
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団体名 |
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事業成果物概要 |
1.事業名
内航船等の操船者の負荷低減を実現する普及型夜間画像認識システムの技術開発 2.目的 狭水域や輻輳海域等の操船者の負担低減ならびに衝突・座礁事故リスクを低減するため、コンピュータービジョン(CV)技術は有効であるが、現状のCV技術では夜間や雨天、霧などによる視界制限下での認識性能が課題である。また高額な遠赤外線カメラ等に依存することから、普及率が上がっていない。特に、少人数の当直体制にある内航船等では利用拡大の阻害要因となっている。 このため、本事業では、AIを活用することにより、夜間を含む視界制限下での物体の認識を、一般産業用カメラ(可視光カメラ)と画像処理により実現し、既存技術と比較してコストを1/10程度に抑えることで、内航船等でも装備可能な普及版の画像認識システムを開発する。 3.事業内容 本事業は、2022年度と2023年度の2年計画で行うもので、2年目の2023年度は以下を実施する。 (1) サンプル画像の収集(雨天・霧) 雨天及び霧による視界制限下における物体検知性能を向上させるために動画によるサンプル画像の収集を行う。実運用可能な精度である90%を目標としてAIに学習させるためのデータセットに用いるサンプル画像約5万点分を実際の船舶に搭載したカメラ及び陸上より収集する。2022年度の夜間のサンプル収集との相違点として、サンプル画像取得時のパラメータを雨天及び霧における視界制限下での特性にあわせる必要がある。これらのパラメータに対しては2022年度に検討および検証を実施する予定である。 (2) サンプル画像の前処理(雨天・霧) 収集したサンプル画像を用いてAIに学習させるための前処理を行う。 前処理として、収集したサンプル画像に対して種別による整理を行い、各サンプル画像に含まれる物体のマーキングおよびラベル付けを行う。本作業は動画にて取得したサンプル画像を各コマ(フレーム)に分割し、ラベリング対象が含まれていない画像を取り除き、マーキングおよびラベル付け作業に必要なjpegフォーマットへの変換までを自社エンジニアにて実施。Jpeg形式に変換された画像群は、マーキング及びラベル付けを行う専門業者に送付し作業を外注する。 (3) AIによる学習(雨天・霧) 前処理がなされたサンプル画像約5万点をAIに学習させる。 学習はコンピューターによって行われるが、学習させる方法や使用するアルゴリズムにより効率や学習結果に影響が出るため、効率的かつ精度が担保できる手法の検討および検証をあわせて行う。 (4) 学習結果の実証(雨天・霧) 陸上および実際に視界制限下を航行する船舶を使用して学習結果の検証と実証を行う。具体的な手法として、実証船に搭載したカメラシステムに、(3)で学習させたモデルデータをインストールして、実際のカメラ画像に対して物体の検知ができていることを確認する。物体検知可能な距離については、本船のレーダー/AISを併用して対象物までの距離を確認する。本実証試験において2022年度目標として掲げた1,000mでの物体の検知および1,000m以下の領域での認識率90%の達成を確認する。 (5) 製品への反映(雨天・霧) 2022年度と同様に、製品のアップデートとして、(1)~(4)項で実施した視界制限下における物体検知機能を追加、協力者によるユーザーレビューを実施して、ユーザーフィードバックを得る。 製品への反映作業において、カメラ特性のパラメータ設定プログラムもこの段階開発・実装する。ただし、既存システムとの統合に必要なインターフェイスについては、2022年度開発内容で対応可能。 (6) 報告書作成 |
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助成機関 |
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事業成果物種類 |
報告書
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事業成果物 |
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